“今こそ この戦争を撮って世界に見てもらう必要がある。
苦しみを全て記録するの。他に誰がやる?” - ファトマ・ハッスーナ

『手に魂を込め、歩いてみれば』監督来日決定!第26回東京フィルメックスで特別招待作品に

2025年12月5日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショーとなる映画『手に魂を込め、歩いてみれば』第26回 東京フィルメックスの特別招待作品に選出されました!本作のセピデ・ファルシ監督が初来日し、上映後に登壇いたします。

【上映詳細】
上映日時:11月30日(日)17:35~(113分)+監督登壇(質疑応答)
会場:有楽町朝日ホール(〒100-0006 東京都千代田区有楽町2丁目5−1 有楽町センタービル 11F)

第26回 東京フィルメックス 公式サイト

上映スケジュール

■セピデ・ファルシ監督プロフィール

イラン人の映画監督セピデ・ファルシは13歳で革命を経験し、16歳で反体制派として投獄され、18歳で故郷のイランを離れました。以来パリを拠点に数学を学び、写真を撮影し、ドキュメンタリー、フィクション、アニメーションを含む15本の映画を制作してきました。『Tehran Without Permission』(ロカルノ映画祭)、『Red Rose』(トロント国際映画祭)、そしてイラン・イラク戦争を扱った長編アニメーション『The Siren』はベルリン国際映画祭パノラマ部門のオープニング作品となり、数多くの賞を受賞しています。

現在はイラン・ウェスタン映画プロジェクトに取り組む一方、自身の生涯を題材にしたアニメーションプロジェクト『Memoirs of an Undutiful Girl』の制作も進める中、イランの民主化運動にも尽力しています。

■映画概要

イスラエルによるガザ攻撃が続いていた2024年、イラン出身の映画監督セピデ・ファルシは、緊急に現地の人々の声を届ける必要性を感じていた。しかし、ガザは封鎖されており行くことは出来ない。そこで、知り合ったガザ北部に暮らす24歳のパレスチナ人フォトジャーナリスト、ファトマ・ハッスーナとのビデオ通話を中心とした映画の制作を決意する。以後、イランからフランスに亡命したため祖国に戻れない監督と、監督の娘と同じ年齢で、ガザから出られないファトマとのビデオ通話が毎日のように続けられた。そして、ファトマは監督にとってガザを知る目となり、監督はファトマが外の世界とつながる架け橋となり、絆を築いていく。

ファトマは空爆、饑餓や不安にさらされながらも力強く生きる市民の姿や、街の僅かな輝きを写真に収め、スマホ越しにガザの様子を伝え続けた。監督が「彼女は太陽のような存在」と形容するように、彼女はいつも明るかったが、度重なる爆撃で家族や友人が殺されていくにつれ、表情を暗くしていく。そして悲劇はファトマをも襲う。2人が交流を始めて約1年後の2025年4月15日、本作のカンヌ映画祭上映決定の知らせを、ファトマは喜んだが、その翌日、イスラエル軍の空爆でファトマを含む家族7人が殺されてしまったのだ。25歳になったばかりのファトマの死は、本人が「もし死ぬのなら、響き渡る死を望む」と書いたように、世界中に波紋を広げることになる。

登場人物:セピデ・ファルシ、ファトマ・ハッスーナ
監督:セピデ・ファルシ
プロデューサー:ジャヴァド・ジャヴァエリー
制作:Reves d‘Eau Productions、24images Produciton
配給:ユナイテッドピープル
原題:Put Your Soul on Your Hand and Walk
2025年/フランス・パレスチナ・イラン/113分

2025年12月5日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー