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12月 01

シネモ・ドット・ビズ 導入企業インタビュー 東急建設株式会社 様

法人向けSDGs映画オンライン配信サービス cinemo.biz(シネモ・ドット・ビズ)2022年8月1日より導入が始まった東急建設株式会社 様の事例をご紹介致します。

ご担当者様:東急建設株式会社 価値創造推進室 サステナビリティ推進部 サステナビリティ推進グループ 担当課長 山成崇子様
インタビュー日:2022年10月28日(金)

Q. シネモ・ドット・ビズを導入した目的を教えてください。

弊社はSDGsの色々な取り組みを社内で進めていますが、どうしても上から言われてやるという要素が強いです。特に現場の人たちは忙しく、あまり余裕がない中で、分別などは結構負担になっていることは事実です。しかし、「やらされている」ではなく、いかに必要性を感じ、実感をもってもらうか、環境に対する取り組みをするんだ、という前向きな気持ちになってもらうかを考えていたところで、『プラスチックの海』を観ました。すごくインパクトが強くて、言葉で説明するより、観ればすぐに分かる、何かできることをしようと思うだろうと感じ、まずは『プラスチックの海』を選択しました。

Q. サステナビリティ推進部は何年前に立ち上がったのですか?

2021年4月に、新しい部署として「価値創造推進室」ができ、その中の一つの部署が「サステナビリティ推進部」です。

Q. これまでの1年間、映画を導入する前はどのようなことに取り組まれましたか?

弊社は、3つの提供価値として、「脱炭素」を中心に、「防災・減災」「廃棄物ゼロ」を掲げています。これに関して、現場での分別を徹底したり、産廃業者さんに来て頂いて教育したり、といったことはしていました。しかし、やってもらうという要素が強いので、なかなかうまく行かず、廃棄物ゼロはまだまだといったところです。

Q. 映画以外の取り組みとしては、外部の講師をお招きするなどされているのでしょうか?

サステナビリティ推進部ではありませんが、環境部が年に2回、さまざまな外部講師をお招きして、環境講演会を開催しています。昨今、お客様から脱炭素についてどのような取り組みをしているのか知りたいという意見も多く、弊社のSDGsに関する取り組みをまとめたパンフレットを作成しています。

Q. 最初の映画に『プラスチックの海』を導入されて、いかがでしたか?

『プラスチックの海』は、すごく深く考えさせられますし、大きな問題ですので、自分たちができることに取り組もうという姿勢になってくれればという意図をもっていましたが、「プラスチックごみ問題が世界的な問題なんだと改めて認識した」「視野が広がった」といった感想が多く寄せられ、想定外というか想定以上の効果があったなと感じております。

Q. この映画を観てほしいという社内での呼びかけに対して、実際に観てくれる人、観てくれない人の反応率はいかがでしょうか?

今、社員の4分の1強くらいが映画を観ております。映画の時間が結構長いので、まだ4分の3が観ていない状況ですが、他の15分や30分の研修と比べて、8月に始めたばかりという期間を鑑みても順調に観てもらっていると思います。

Q. 想定以上の反応があるとのことですが、一人ひとりの社内での分別などの行動変容や、廃棄物をゼロにすることに向けた目に見える変化は出てきていますか?

とても小さなことですが、今まで紙コップを使っていた私の隣に座っている上司が、ここ1~2ヶ月マグカップを使うようになり、あっと思いました(笑)。あまり多くを話さない上司で、『プラスチックの海』を観たからとは言いませんが、周りの部下にも「マグカップを使ったら?」というようなことを言っています。小さなことですが、毎日のことなので効果があったかなと思います。少しずつ輪が広がっていくんだろうと嬉しく思います。

Q. 今回、シネモ・ドット・ビズを導入されて、社員の方や現場監督、役員の方などの反応はいかがでしょうか?

社長や役員が拝見していますが、社長は社内向けブログで、映画『プラスチックの海』を観て感動したといった投稿をされました。

~社長ブログより一部を要約~
・浜辺で死んでいる海鳥のお腹からプラスチックごみが沢山出てきて衝撃を受けた。
・私たち人間が捨てたごみを餌と間違えた動物が死んでいく。涙なしには観られなかった。
・海洋プラスチックごみを少しでも減らすために、自分にできることとは何か。
・ごみ拾いイベント*への参加や、まずは研修映画の視聴から。

*東急建設は、日本財団と環境省が共同で推進している海洋ごみ削減に向けた全国一斉清掃活動「海ごみゼロウィーク」に定期的に参加しているとのこと。

Q. 映画『プラスチックの海』はプラスチックごみや消費を減らしたり、プラスチック問題全般を考える映画でしたが、他に選択された映画にはどのようなものがありましたか?

弊社では、現在『気候戦士~クライメート・ウォーリアーズ~』『シード~生命の糧~』『パワー・トゥ・ザ・ピープル ~グローバルからローカルへ~』『ELEMENTAL 生命の源 ~自然とともに~』を選択しています。

Q. 『シード~生命の糧~』だけ、事業と直接関係のなさそうな作品ですが、どのような視点で選ばれたのでしょうか?

部署として、5個選ぶということは決めていて、実際に予告編を全て視聴し、自分のおすすめするものをそれぞれ出して話し合い、決定しました。『プラスチックの海』は、必ずということで、残りの4個を予告編視聴で選択しました。

Q. 選定基準は、サステナビリティ推進部として「こういうことに取り組んでいくので、こういう視点で選んでくれ」または、各々の価値観にまかせて選択された形でしょうか?

SDGsは色々な形があると思いますので、特定の分野にかかわらず、各人の関心があることに取り組めたらと話していたこともあり、『シード~生命の糧~』もそうですが、直接関係ないように見えることも、何かインスピレーションを得られれば良いなと。そのため、少し幅広く視聴できるようにということを、選ぶ際の基準にいたしました。

Q. 『シード~生命の糧~』は農業にかかわる映画ですが、“建設”と“農業”は離れているようで、実は近かったりしますね。今、世界では“アーバンアグリカルチャー”といった都市型農業や、“バーティカルファーミング”などビルの壁面で野菜を育てるようなこともありますし、全く異分野のものではないですもんね。

“食”というものは、会社にも個人にも、切っても切り離せないもので、社員3,000人いるなかで、各人がどこでどんな出来事に出会うかは想定できません。私たちが想像してできることは限られていますので、観た者が良い方向に影響されたら良いなと種をまく意味もあり広く選定いたしました。

Q. 感動が人を変えるということは間違いないので、事業に直接関係あるなしにかかわらず、様々な視点を持ってもらうことは有効でしょうね。逆に、今5つの作品を選定されていますが、こんな切り口、カテゴリー、視点の作品があったら良いなというものはございますか?

漠然としてしまいますが、弊社は今年、調達方針やサプライヤー行動規範を制定するなど、人権に関して力を入れておりますので、人権に関するものを次回は入れていこうかなと思っております。

Q. 人の尊厳にかかわる作品も多くあります。異分野ですが、現代にも存在する海の奴隷の実態を描いた『ゴースト・フリート』はご参考となるかもしれません。

若年者の労働や低賃金での労働等は全く無縁ではないことですので、他人事ではなく刺さるのではと思います。

Q. シネモ・ドット・ビズに、こんな機能、コンテンツがあったら良いなということはありますか?

支店内で、誰が映画を観たのか観ていないのか分からないので把握したいという要望は結構ありました。全体で何人というのは把握できるけれども、個人単位では把握できません。性質的に、観た観ないを管理するものではないということは伝えていますが、事務局の情報として知りたいという声はありました。

Q. これまでのところ、導入頂いた満足度100点満点または10段階評価でどれくらいになりますか?

こちらの満足度としては満点の域だと感じています。弊社の社員が観る状況はまだまだというところがありますが、映画自体は本当に観て良かったと言っておりますし、ラインナップも沢山用意して頂いております。ログインできないとったこともありましたが、パソコンのセキュリティとバッティングすることはあり、非常に早く対応頂いておりますので、不満というのはありません。

プロフィール
山成崇子
東急建設株式会社 価値創造推進室 サステナビリティ推進部 サステナビリティ推進グループ 担当課長。

 

 

 


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