金丸弘美さんトークショー開催報告


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『ハッピー・リトル・アイランド ―長寿で豊かなギリシャの島で―』渋谷アップリンク公開初日の10月11日(土)は食環境ジャーナリスト、食総合プロデュサーとしてご活躍の金丸弘美さんのトークショーでした。

ギリシャの離島、イカリア島を舞台にした『ハッピー・リトル・アイランド』には、いくつかの点で共感できるからということでトークして下さいました。

その共通点とは、かつて徳之島に9年間住んだことがあること、1999年に100歳の100人にインタビューしたことがある、周防大島に移住してジャム作りをしている瀬戸内ジャムズガーデンの松嶋さんの事例をよく知っている、そしてギリシャの島に行ったことがあるなどでした。

金丸さんのトークショーはユーモア一杯で、会場は笑いあり、学びありで盛り上がりました!

「ギリシャに行く前に三國さん(三國清三シェフ)にこう言われたんです。
ギリシャに行ったら、スローフードの話しちゃだめだって。

何でって聞くと、だってギリシャはスローフードを紀元前からやってるから(笑)」

日本の離島、徳之島や沖縄とイカリア島の共通点などについてもお話いただきました。

徳之島や沖縄とイカリア島は、ものがない反面、
四季折々のバラエティーに富んでて豊かな食材を食べる点や、
みんなが集まって歌って踊る点などの共通点があるとのこと。

コミュニケーションが大切だとも。
ものがないから物々交換する。それにはコミュニケーションしなきゃいけない。

WS000000また、映画の主人公と同じようにUIターンした若者たちが周防大島で立ち上げた「瀬戸内ジャムズガーデン」について大変熱く語っていらっしゃいました。

「「瀬戸内ジャムズガーデン」は、これまでのジャムの概念を変えました。

フランスのコンフチュール専門店に影響をうけて、デザート感覚での商品開発をしていること。

カフェというシチュエーションと、海辺の景観と一体感を作る演出をして四季と風景を売っていること。

ミカン、ブルーベリー、金時芋、杏、桃、栗、キウイ、イチゴ、レモン、ネーブル、甘夏、梅、巨峰、などなど、120種類という、地域の果実類を調査をして、四季ごとにジャムが変わり、それが、トースト、アイス、デザート、ラテ、コンポート、マーマレードなど、さまざまな食べ物として登場し、かつ、それまでのジャムの原料の買い取り価格の10倍の値段で買い取っていること。年間10万個近くが売れていること。

それによって農家53軒が参加し、若者の雇用が22名生まれたこと、離島に観光客が買いに来て、売り上げの半分以上を島で達成をしていること、などです。

また地域の豆腐店、シフォンケーキなどとコラボレーションをして、連携商品を生みだしています。
ジャムというどこでもありがちな商品を、組み換え、連携、演出で新たなものとして創造していることに、人気が集まっています」

トーク終了後も活発に質問が飛び交いました。

『ハッピー・リトル・アイランド ―長寿で豊かなギリシャの島で―』の上映は大好評で渋谷アップリンクで続いています。

ご案内:
金丸弘美さんと、瀬戸内ジャムズガーデン代表松嶋匡史さんのトークショーが10月18日(土)にありますのでご案内します。

『美味しい田舎のつくりかた』出版記念トークショー美味しい田舎のつくりかた