映画レビュー | 中島デコ

デパ地下の食料たちやスーパーの食材たち。
レストランの余りものやホテルのバイキングの食料たち。
一体、この後、どうなるの?って考えて、でも、考え過ぎると
胸が締め付けられるように苦しくなるから、いつも蓋をして、
考えないようにしていた。
自分だけでも、無駄無く生きよう。大根や人参も葉っぱから皮から先っぽまで使い切ろう。って小さく努力していた。
でも、この『0円キッチン』を観て、同じ思いを持つ人たちが、この世界にまだまだいるんだと知り、とってもホッとした映画です。
世界各地で食に関するユニークな取り組みを行う人々が本当に興味深い!
(昆虫食にはびっくりしたけどね)

世界で生産される3分の1の食料が廃棄されている。
まだまだ食べれるのに!美味しい料理に変身させられるはず!
廃棄の食料がもったいない!なるべく無駄を無くしたい!
それを、シリアスにでも、皮肉でも、誰を攻めるでも無く、
ロードムービという形で楽しく見せてくれたダーヴィドに拍手!
やっぱり楽しくなくっちゃね。
一人で悩まず、同じ思いを持つ人で繋がりあって、楽しく考え、
行動していこうって、前向きに思う事が出来る映画です。

私も、できる事から始めていこうって思った。
来年度から、使い切れないお野菜や棚や冷蔵庫に眠ってる食材を持って来てもらって、その場でクッキングクラス。みんなで料理をしてみんなで食べる、
参加費無料の『カルマキッチン』を妄想中。楽しそうでしょ?!
みんなで楽しく世界を変えていきましょうね。
この指と〜まれ!!

中島デコ

料理研究家。16歳でマクロビオティックに出会い、25歳から本格的に学び始める。二度の結婚で2男3女の母となり、99年エバレット・ブラウンとともに千葉県いすみ市に移住。この土地との出会いが「ブラウンズフィールド」を生み出した。田園を望むライステラスカフェや慈慈の邸では料理教室やデトックスプログラムなどのイベントも開催。スタッフのお母さんとして、またご意見番としても皆から愛される存在。料理本やエッセイなど著書多数。