映画レビュー | 末吉里花

『0円キッチン』は、今まであるようでなかったロードムービーです。行く先々で、ゴミとなるはずだった食材は、主人公ダーヴィドの手によって、次々と美味しそうな料理に変身。食料を大切にするアイディア溢れるエキスパートたちとの数々の出会いがあり、世界で取り組まれている食料廃棄について最新の動きを知ることができます。

食料廃棄問題、いわゆる“食料ロス”は、すべての人にとって最も身近なところで起きている問題です。身近とはいえ、あまりに大きなこの問題にどうやって立ち向かうか。ダーヴィドが示してくれたように、私たち消費者は日々の生活の中で、少しでも食料に対して意識をすること。問題を知り、そして一歩踏み出すことです。すべての人が“エシカル”な価値観を持ってこの問題に取り組めば、きっと世界は変わるはずです。

忘れてはならないのが、ダーヴィドに習って、楽しくユーモアを持ってやること!一人の100歩より100人の一歩が世界を変えると思います。

末吉里花

フリーアナウンサー、エシカル協会代表
慶應義塾大学総合政策学部卒業後、TBS系『世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターほか、司会や、レポーター、モデレーターもこなす。著者に、『祈る子どもたち』(太田出版)、『はじめてのエシカル』(山川出版社)。フェアトレードを中心に活動を展開し、日本全国の企業や高校、大学などで講演、各地のイベントでトークショーを行う。2010年よりフェアトレードコンシェルジュ講座を主宰。2012年より1% for the Planetアンバサダーに就任。2014年よりPeople Treeアンバサダーに就任。消費者庁「倫理的消費」調査研究会委員、エシカル協会代表。

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