監督:タル・バルダ
脚本:タル・バルダ、ジェフ・クライン、サスキア・デ・ボア
プロデューサー:ポール・カデュー、マリーズ・ルイヤー、イザベル・グリッポン、タル・バルダ
製作総指揮:マヤ・カデュー=ルイヤー、マルタン・カデュー=ルイヤー、マリーズ・ルイヤー
撮影:ハンナ・アブ・アサド 編集:ジェフ・クライン
音楽:ロベール・マルセル=ルパージュ サウンドデザイン:マルタン・カデュー=ルイヤー
登場人物:イゼルディン・アブラエーシュ、クリスティアン・アマンプール、シュロミ・エルダー 他
制作:Filmoption 配給:ユナイテッドピープル
92分/カナダ・フランス/2024年/ドキュメンタリー
悲劇を真の平和の実現のために
「医療でイスラエルとパレスチナの分断に橋を架ける」
ガザ地区の貧困地域、ジャバリア難民キャンプ出身の医師で、パレスチナ人としてイスラエルの病院で働く初の医師となったイゼルディン・アブラエーシュ博士は産婦人科でイスラエル人とパレスチナ人両方の赤ちゃんの誕生に携わってきた。「ユダヤ教徒、イスラム教徒、キリスト教徒の赤ちゃんの違いは?みんな同じく生まれたての赤ちゃんだ」「すべての人の平等、正義、自由の上に共存は可能である」と、共存が可能であることを自らの医療で体現してきた。彼は、ガザからイスラエルの病院に通いながら、病院で命が平等なように、外の世界でも同じく人々は平等であるべきだと、分断に医療で橋を架けようとする。しかし、両者の共存を誰よりも望んできた彼の赦しと和解の精神が、究極の試練にさらされる。
「暴力に暴力で対処しても、問題は解決しない。」
2009年1月、アブラエーシュ博士の自宅がイスラエル軍の戦車の砲撃を受け、3人の娘と姪が殺害されてしまうという悲劇が彼を襲う。砲撃直後、博士の涙の叫びの肉声はイスラエルのテレビ局で生放送され、イスラエル中に衝撃と共に伝わった。翌日、テレビカメラの前で、博士は突然憎しみではなく、共存について語りだす。その後、正義を求めてイスラエル政府を訴え、娘の死の責任を追求するも、決して復讐心や憎しみを持たずに、知恵と決意とレジリエンスを持ち続けた。彼の赦しと和解の精神は、世界中の人々に感動を与え、数え切れないほどの賞を受賞し、“中東のガンジー、マンデラ、キング牧師”とも呼ばれる存在となる。自伝『それでも、私は憎まない』は世界的ベストセラーとなった。しかし、2023年10月7日のハマスのイスラエルへの攻撃、それ以降のガザへの攻撃を経て、彼の信念は再び試されることになる。
2024年10月4日(金) アップリンク吉祥寺 他にて全国順次ロードショー
アブラエーシュ博士来日応援クラファン支援者
相川良美, 秋葉 貴子, 浅野桂二, 荒井孝雄, Mariko Ishikawa , 石井良重, 板井聖顕, 伊藤恵美, 岩崎尚子, 上野宗則, 右近雅美, 右近清, NPO法人PEACE DAY, 大庭美菜, 大石まり, MIKI OTAKA, 小倉めぐみ, 尾上光, 川淵貴代, 川上 文, 川田照義, 清瀬すみれ, 桑原三奈子, 健仁, 小暮雅子, 株式会社コスモポリタン, 小谷愛, 小林 美也子, 小林 千鶴, 斎藤和子, 堀井祥子, 塩澤文男, 佐藤恵里, KUMIKO SHERPA, 志村季世恵/志村真介, 志村真介, 杉浦さ, 瀧澤博, 田中園子, 玉懸光枝, 丹下絋希, 中村 晃子, 西尾浩美, 西村 真由美, 根本かおる, 長谷川美香, 服部(杁山)さち, 原田かの子, 福本詢子, 福田秀世, 福田 太一, 福岡志保美, 藤田学, 藤永香織, Dave Benner , 株式会社マインドフルヘルス, 松崎美和, 松尾英明, 松島香織, 三浦真実子, 溝上貴稔, 向谷一, 門田美鈴, 山岡仁美, 山田崇, 山下直子, 若生 怜美 ※敬称略
それでも、私は憎まない――あるガザの医師が払った平和への代償 (亜紀書房翻訳)
映画と合わせてご一読ください。
なお本書では、姓が「アブラエーシュ」ではありません。映画側では本来の発音に合わせて「アブラエーシュ」としております。