2024年10月4日(金) アップリンク吉祥寺 他にて全国順次ロードショー 配給:ユナイテッドピープル

コメント

この映画は、大切な人々を一瞬にして奪われ、泣き叫びながら「それでも」と立ち上がる一人の男性の軌跡です。その苦しみと信念に満ちた幾年がガザの外の人々に共有され、映画館の座席で追体験させてもらえることに、まず感謝したいと思います。 言葉では出てきても、なかなか形にはならない「平和」。いつかそれが実現されるとき、誰のためにどんな姿をしているべきなのか、改めてこの映画は考えさせてくれます。「それでも私は」と、一緒に立ち向かいませんか。
並木麻衣日本国際ボランティアセンター(JVC)元職員/現ボランティア
今、ガザで起こっている悲劇に対して私たちは何ができるのか?

私は迷わず、この映画を観ること、そして、多くの人に観てもらうことだと言える。なぜなら、この映画は何が今ガザで起こっているかを明確に教えてくれるからだ。

ガザでの悲劇は2023年の10月7日に始まったことではない。それは70年以上前からパレスチナで続いてきた悲劇と憎しみの連鎖の劇的拡大だ。

2009年1月、ガザのジャバリヤキャンプでイゼルディン医師は3人の娘と姪を同時に失う。しかし、恐ろしいことに今のガザではそれさえもありふれたことになってしまおうとしている。

しかし、決してありふれてはいなかったこと、それは彼がその悲劇に見舞われた後も「私は憎まない」という意思を掲げ続けたことである。それは「私は殺さない。あなたも殺すな」という意思の表明ではないか。そして、それこそが「共存」を可能にする人間の意志なのだと思う。

 

吉岡達也ピースボート 創設メンバー・共同代表
ガザの日常、家族の日常。あまりにも残酷に、国際法違反を臆面なく犯す国家や勢力。アブラエーシュ博士の生きざまに限りない尊敬、そして希望を見出す。
土井香苗国際人権弁護士
彼が聖人君子で超越した方なんじゃないかと思ってお会いしました。実際に会ってみると、決してそうではなくて。娘が殺されたからこそ、娘を崇高に思い、娘の死を汚したくないからこそ、憎しみを世界からなくしていきたいと。それは人間ならできるんだと強く信じて、強く訴えている父親であり、感情を前にする医師だと思いました。ぜひこの映画を観て、この家族の人生に触れていただきたいと思います。(2024年10月4日放送 報道ステーションより)
徳永有美キャスターアナウンサー
アナタは言えますか?
家族を殺され、同胞が殺されていく現実を
お墓すら作れない
遺体すら見つからない

犠牲になった人々は
亡くなった後も
天井のない牢獄の中に押し込めている

「全ての人のために “あの悲劇をプラスに変える”」

言えますか?
家族を殺されても
アナタは平和を願えますか?

全文

サヘル・ローズ俳優・タレント
生命と平和の重さに気づかせてくれる映画
イスラエルによる2009年のガザ攻撃で娘三人と姪を自宅への砲撃で失ったアブラエーシュ医師は、イスラエル国家の謝罪を求めて裁判を起こし、最高裁まで争った。裁判所は最後まで国の責任を認めないが、娘たちの死を無駄にしてはならない法廷で闘う父親の必死の思いが、一方でイスラエルとパレスチナの平和を実現しようとする活動とつながっていることが納得できる。それはガザの難民キャンプに住みながら、イスラエルの病院でも働き、人間の誕生に立ち会ってきた産婦人科医としての信念でもあるだろう。いま、ガザで何万という民間人、子供たち、女性たちが虫けらのように殺されていく中で、生命と平和の重みに気づかせてくれる映画である。
川上泰徳中東ジャーナリスト
本当によかったです。やっぱり憎しみから憎しみしか生まれない。だからそういう憎しみの連鎖を断ち切るためにも、もっとポジティブに考えないといけない。彼の立場でそれを言うのは相当勇気というか、彼としては自然な気持ちなのかもしれませんけど、なかなか言えることではないと思いますね。(ポリタスTVより)
ピーター・バラカンブロードキャスター
人はこれほど美しくなれるのか——
人はこんなにも醜くなれるのか。
感情の限界値を超え、何度も叫びたくなった。
四角大輔作家/森の生活者/環境保護アンバサダー