映画『ホールディング・リアット』の公開が3月7日(土)よりスタートしました。ほぼ満席となったブランド・クレーマー監督及びダニ・ネフセタイさんトーク回。ご参加された、M.I.さんからの感想をご紹介いたします。
「今まで、パレスチナの人々の苦しみを描いた映画を何本も観てきた私は、国家としてのイスラエルのあり方や入植政策に憤りを感じるあまり、人質となったイスラエル人やその家族について考えることを無意識的に拒否してきたのかもしれない。国家や政治と、その国に住む人々は同じではないと頭では分かっていても。
でも、この映画を観た今、そうした分断や対立を超えて、同じ人間として、家族を思う気持ちや、大切な人を失った時の悲しみを想像し、分かち合うことが平和への歩みだと強く感じた。
加害者vs被害者という構造にはまってしまうのではなく、お互いに相手の抱えている事情とか思いを知ることなしには、どうしたらこれから一緒にやっていけるのか、違いを乗り超えていけるのか、という現実的な問題に向き合えない、ということなんだなと改めて思った。
加害者を責めたくなる自分の中にも存在する加害性にどれだけ自覚的になれるか。例えば、今の自分の暮らしは、環境破壊だったり、原発立地自治体の人たちの犠牲の上に成り立っているんじゃないか。そんなことを考えさせられる映画だった。
でも、もし自分が当事者になったら、どう感じ、どう行動するんだろうか。綺麗事では済まないかもしれない。それでも一方的に相手を責めるのではなく、その葛藤を感じられるかは、大きな違いなのかもしれない。
壮絶な経験を経たリアット自身が、壁の向こうにいるのは、敵ではなく同じ人間なんだと言えること、そこに、この暗闇の中の小さな光を感じる。」





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